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日商簿記1級と公認会計士の簿記の難易度はどう違うのか?

くまきち君

日商簿記1級と公認会計士の簿記の難易度ってどのくらい違うの?

ぶんぶん

1級を勉強していたら、公認会計士の存在もちらつくよね。

日商簿記1級は世間一般的に難関試験と言われております。

しかし、公認会計士はそれより難しい三大難関国家資格のうちの一つです。

両者の難易度の差にはどのような差があるのでしょうか?

この記事を見ると、日商簿記1級と公認会計士試験の難易度の違いが分かります。

ぶんぶん

私は日商簿記1級を、公認会計士の問題集を使って勉強していたので、少しは参考になるかと思います。

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目次

日商簿記1級と公認会計士の概要

日商簿記1級は民間資格で、資格を取得したからと言って、独占業務といった独占的に何らかの業務ができるようになるわけではありません。

日商簿記1級の試験は年に2回開催されており、このことから、合格までにおよそ半年程度の時間が必要と言われることが多いです。

一方、公認会計士は国家資格です。

公認会計士の試験は『医師』や『弁護士』の試験と並ぶ日本三大国家資格と呼ばれており、勉強方法をしっかりと計画して戦略的に挑まないと合格が難しいと言われるほど、非常に難易度が高いことで広く知られています。

独学での合格は、かなり難しい試験です。

それぞれの試験レベルを簡単に解説していきます。

日商簿記検定1級

簿記1級は、企業会計を理解した上で、経営管理や経営分析が求められるため、高難易度のレベルです。

簿記の理解だけでなく、会計学や原価計算などの知識も必要となりますので、日商簿記1級は『公認会計士の登竜門』といわれています。

試験は商業簿記・会計学が90分、工業簿記・原価計算が90分の計180分の試験で、合格ラインは70点以上。

ただし、10点未満の科目があれば不合格となります。

試験は、毎年6月と11月の年2回行われます。

公認会計士試験一次試験(短答式試験)

短答式試験は、マークシート式の試験で、 会計の基幹となる専門知識をしっかりと理解しているかどうかを問われます。

短答式試験では、財務会計論・管理会計論・監査論・企業法の4科目が択一式で出題され、合格の条件は総得点の70%以上であること。

ただし、1科目でも40%未満であれば不合格となります。

そのため、苦手科目をなくして、網羅的に理解することが求められます。

ちなみに、短答式の合格率は平均すると、20%程度です。

短答式の試験は、毎年12月と5月に計2回実施されます。

なお、短答式試験は1度合格すると、2年間は免除されるので、この間に、論文式試験に合格する必要があります。

公認会計士試験二次試験(論文式試験)

論文式試験では、公認会計士としての基本的な知識を持っていることを前提とした試験になり、応用能力が問われる試験といえます。

論文式の試験では、必須科目4つと選択科目1つの計5つ受験します。

  • 財務会計論、管理会計論、監査論、企業法、租税法
  • 経営学、経済学、民法、統計学 (から1つ選択)

合格の条件は、総得点の52%以上であること。

ただし、1つでも40%未満があれば不合格となります。 短答式と同様に、合格のためには網羅的に学習することが必要です。

ちなみに、論文式の合格率は、平均すると、40%程度で、合格率は高いですが、問題の難易度は高いです。

論文式の試験は、毎年8月に年に1度だけ行われます。

会計士と簿記1級の範囲の違い

試験の種類出題範囲
日商簿記1級商業簿記・会計学・工業簿記・原価計算
公認会計士 短答式試験財務会計論・管理会計論・監査論・企業法
公認会計士 論文式試験会計学・監査論・企業法・租税法・選択科目の中から1科目(経営学・経済学・民法・統計学

日商簿記1級合の試験範囲

  • 「商業簿記」は、購買活動や販売活動など、企業外部との取引を記録・計算 する技能で、企業を取り巻く関係者(経営管理者・取引先・出資者等)に対し、適切、かつ正確な報告(決算書作成)を行うためのもの。
  • 「工業簿記」は、企業内部での部門別や製品別の材料・燃料・人力などの資源の投入を記録・計算する技能で、経営管理に必須の知識。
  • 日商簿記2級で学んだ『工業簿記』を基に、経営の意思決定を中心に考える『原価計算
  • 日商簿記2級の『商業簿記』で学んだ会計処理についての理論的な裏づけである『会計学

公認会計士の試験では、上記にある商業簿記・会計学・工業簿記・原価計算が、財務会計論・管理会計論という科目に変わります。

財務会計論・管理会計論』と『商業簿記・会計学、工業簿記・原価計算』の試験範囲は、現在公表されている会計基準等全てが範囲に含まれており、その試験範囲はほぼ変わりません。

ただ、両試験の範囲は同じですが、よく出題される論点、出題される問題の難易度には大きく差があるので注意が必要です。

日商簿記1級試験に含まれる試験範囲に加えて企業法・租税法・監査論・選択科目などが追加されるため、公認会計士の方が範囲が膨大であることが分かります。

参考:日商簿記検定:出題区分表

参考:公認会計士試験の出題範囲の要旨について

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公認会計士と簿記1級の難易度の差

公認会計士試験と簿記1級は範囲は同じですが、圧倒的に公認会計士試験の方が問題の難易度が高いです。

特に差があるのが理論問題です。

日商簿記1級試験は、90%が計算問題で、理論問題はほぼ出ません。

一方で、会計士試験の理論は、原価計算基準や企業会計原則を読み込んだりして、深く会計を理解していないと解けないような問題が多く出題されます。

くまきち君

原価計算基準って読んでて眠たくなる…。

ぶんぶん

原価計算基準の解説テキストとかを見ながら読み込むのがお勧めだよ。

また、計算に関しても、簿記1級では基礎的な論点にかかる問題も出題されますが、公認会計士試験では基礎的な論点の問題はほとんど出題されません。

公認会計士論文式試験では、計算・理論共にさらに難易度が上がりますので、簿記1級との難易度の差はさらに広がります。

日商簿記1級の出題傾向

  • 計算:連結会計や組織再編などの論点からも出題されるが、基本的なものが多く、商品売買や会計帳簿の読み方など初歩的な問題が中心に出題される。
  • 理論:どの論点についても基本的な部分を問う問題が出題される。(たまに応用論点も出題されます)

公認会計士試験の出題傾向

  • 計算:連結会計や組織再編などの応用論点からよく出題され、商品売買や会計帳簿の読み方など初歩的な問題はあまり出題されない。
  • 理論:どの論点についても会計基準だけでなく、適用指針・実務指針などの難しい論点の問題まで出題され、現行の会計基準等の背景にある会計についての考え方も問われる。

公認会計士と簿記1級の勉強時間の差

資格偏差値合格までの平均勉強期間
公認会計士742~3年(3000~5000時間)
日商簿記1級640.5~1.5年(500~800時間)

公認会計士と日商簿記1級には、勉強時間にも大きな差があります。

日商簿記1級は500~800時間と言われていますが、公認会計士は3000~5000時間の勉強時間がかかります。

日商簿記1級は、早い人なら半年で受かることができますが、公認会計士は天才でも1年はかかると言われており、相当大変な試験ということが分かります。

ちなみに、東大理3の天才、河野玄斗さんは、日商簿記1級は約3カ月、論文式試験は約9カ月で合格していました。

本当にすごいです。

ぶんぶん

ちなみに、私は日商簿記1級の試験に3000時間(2年)かけて合格できました。

日商簿記1級を持っていたら会計士を目指せるのか

河野玄斗さんいわく、日商簿記1級を取得していると、

  • ざっくり会計士を折り返した感じで、会計士の半分(ワンチャン4割)の学習を終えたも同然
  • 簿記を制する者は会計士試験を制するとよく言われるが、簿記1級を取得していれば会計をほぼ倒したも同然

と言っています。

会計士を取得した身からしても、日商簿記1級はめちゃくちゃ難しかったようです。

あとは、会計士に必要な問題形式に慣れたり、特に出やすい論点を押さえたりすれば、会計学は問題ないと言っています。

くまきち君

これが、「日商簿記1級は会計士税理士の登竜門」と言われる所以なんだね。

ぶんぶん

会計士の問題集を見ても、日商簿記1級の勉強をしていれば解ける問題も多くあったからね。

日商簿記1級で公認会計士の適性が分かる

私は日商簿記1級の勉強をしている時、公認会計士を目指してみたいなと思ったことがあります。

しかし、日商簿記1級に苦戦していた私には、公認会計士に合格することは難しいと判断し、断念しました。

公認会計士試験に10年以上かけて合格した人の話や、何年か勉強して撤退した人たちの話を聞くと、自分もそうなるかもしれないという恐怖がありました。

くまきち君

公認会計士の適性はないと判断したんだね。

ぶんぶん

やっぱり会計士受験生は、人生かけて勉強しているから、中途半端な思いでは挑戦できないよね。

日商簿記1級は適性がなくても合格できる

誤解を恐れず言いますが、日商簿記1級は適性がなくても合格できる試験だと思います。

私は、日商簿記3級にさえ、4回不合格になりましたが、日商簿記1級に合格することができました。

公認会計士の試験のように、人生かかった試験と比べると、努力が報われる試験です。

ただ、半端な覚悟で合格できるような試験ではないので、「本当に人生変えたい」という人は、是非合格するまで諦めず勉強されてください。

私は、あなたの日商簿記1級合格を心より応援しております。

最後までご覧いただきありがとうございます!

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この記事を書いた人

低偏差値高校卒業し、社会に出て『発達障害』と診断される。
人生逆転させるため心機一転、日商簿記検定に挑戦するが、簿記3級に4回落ちて絶望。
諦めず挑戦した結果、簿記の最高峰の『日商簿記1級』と『全経簿記上級』に合格する。

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